ECAD Part Wizardの導入と練習
DesignSparkに組み込まれているオンラインライブラリModelSourceを起動するとECAD Part Wizard(以下EPW)を推奨するとの警告が出た。RSコンポーネンツ、電子CADライブラリ配信ツール「ECAD Part Wizard」を無償提供開始によると、EPWは2015年に提供が始まったツールのようだ。使用にはExcel 2007以上が必須のため一部離れるユーザーもいるらしいが、幸い自分のPCにはExcel 2007がインストールされているので使ってみることにした。
EPWの導入
上記メッセージの「click here」をクリックすると提供ページに飛ぶ。Export the symbol & footprint to your preferred ECAD tool (we recommend using DesignSpark PCB but the choice is yours)とあるので、どうやらDesignSpark以外のCADツールにもエクスポートできるらしい。提供ページから取り敢えずツールとクイックスタートガイド(EPW Quick Start V3.pdf)をDLした。
ツールのファイル名は「EPW1v85.zip」だった。これを解凍すると「ECAD Part Wizard 1v85 64-bit Excel.ex_」とよく分からない拡張子のファイルがあったが(32-bit用ファイルもある)、クイックスタートガイドによると拡張子を「.exe」に修正して下さいとのこと。これは「.exe」のダウンロードを許可していないWEBブラウザがあるためらしい。
起動したらまずEPWの利用登録を要求された。DESIGN SPARK IDは空白で登録。
クイックスタートガイドに沿って一通り触ってみる
一通りやってみたが、全体的に動作が遅い。尚、「Fracture a device by bank.」「Requesting a Part.」「Reporting Issues.」は現時点で必要が無いため試していない。
Download an example .epw model file.
ECAD Part Wizard format (.epw) なるファイルをEPWにロードする練習。.epwは複数の企業で採用されているフォーマットらしい。確かに、東芝とかTIの部品ページにSPICEモデルと一緒に置いてあるのを見たことがあるかもしれない。クイックスタートガイドのCLICK HEREから「AD704ARZ-16.zip」が入手できた。
適当な場所に解凍して、EPWの「Open」から部品情報をロードする。
ピン情報、回路図シンボル、PCBシンボルがロードされるとのことだが、ピン情報しか読み込めていない。・・・と思ったが、シンボルは「Update」ボタンを押さないといけないようだ。PCBシンボルは拡大サイズも並べて表示可能で、拡大率を指定してから「Update」ボタンを押す。
Downloading models from within EPW.
続いてEPWからオンラインデータベースの部品情報を検索してロードする練習。EPWの「Find Part」から検索画面に入る(この作業に伴い、ダイアログ(はい or いいえ)が表示されたら「No」を選択することとの注記があった)。
Arranging pins around fracture manually.
回路図シンボルの各ピンを上下左右任意の面に移動する練習。GNDピンをシンボルの下部から生やしたりする場合に使用する。ピン情報のページで変更したいピンを選び、「Assign Symbol Pin Side」を実行して「Update」ボタンを押すだけで良い。また全てのピンを自動で再配することも可能だが、どのように割り当てられるのかは不明。
Manually moving pins to different locations on a Fracture.
回路図シンボルの上下左右の並びの中で、ピンの順番を入れ替える練習。「Move Pins」を実行して「Update」ボタンを押す。
Saving an EPW to retain your fracturing.
部品の編集情報を記録しておき、後から呼び出せるように保存する練習。Excelの保存機能を使用すると情報がリセットされるため、リボンにある保存ボタンのみを使用することとの注記があった。
・・・と思ったが、リボンの保存ボタンが消えている。修正待ち。
Exporting models to your ECAD tool.
EPWにロードして編集したデータをDesignSparkに取り込む練習。ExportタブのECADからDESIGN SPARKを選択(ver7.2を使用しているため以下をチェック)。どうやらDesignSparkの実行ファイルがあるフォルダを確認しておく必要があるようだ。
OKをクリックしたら「Locate DesignSpark.exe」なるダイアログが現れたので先程確認した実行ファイルを選択した。
以下のメッセージが現れた。どうやらExcelのマクロ設定が必要なようだ。
OKしたら勝手にExcelの設定画面が開いたのでチェックした。
動作が固まったので一度強制終了した。とにかく重い。再起動後は出力先のソフト(DesignSpark)を選択すると勝手にDesignSparkが起動した。ここで各データを格納するライブラリと、ファイル名の出力設定ができるようだ。symbolのPin PitchとPin Lengthはデフォルトの100/200とした。
「Add to ECAD」と「OK」ボタンがありどっちか分からないが、取り敢えず「OK」にしてみた。DesignSpark側でUser.cmlを確認してみたところ、出力した部品データが格納されていた。ModelSourceよりも一手間掛かるが許容範囲。どちらにせよオンラインに無い部品は自分で作成する必要があるため、次の記事ではコンポーネント作成について記載します。
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