回路設計チェックリスト
本ページでは自身の経験をもとに回路設計のポリシーとチェックリストを記載。ポリシーとは人によって答えは変わるものの、統一した方が良い設計方針。大前提として、推奨回路を優先する。尚、本記載は「」「」「」を参考にしている。
ポリシー
- コネクタの向きは信号の向きとする(GNDピンは双方向、電源ピンは供給方向とする)。
- チップ抵抗・コンデンサの部品サイズは定格を満たした上で「(1005)⇒1608⇒それ以上」という優先順位で選択する(高密度基板で頑張るときは1005)。
- 抵抗は特別な場合を除いて一般的な系列であるE24系列(±5%)の中から選ぶ。
- コンデンサは特別な場合を除いて一般的な系列であるE12系列(±10%)の中から選ぶ(電解コンデンサはE6系列(±20%))。
チェックリスト
- 抵抗の定格電力は3倍以上の余裕を取ったか。その上で出来るだけ1/16(0.0625W)を選択する。
- コンデンサの耐圧は3倍以上の余裕を取っているか。コンデンサの耐圧は2倍以上の余裕を取ったか。3倍だとなお良い。
- FETのVGSは、オン抵抗にばらつきのない領域でを選択したか。
- ICの電源ラインにパスコンは挿入したか。
- 電源ラインには大きめのパスコンがあるか。
- ICの出力ピンにはダンピング抵抗を接続したか。(出力ピンのインピーダンスマッチングは確認したか)
- キースイッチのチャタリング対策はしたか。
- RCフィルター通過後にはシュミットバッファトリガを加えたか。
- 不定状態端子処理は行ったか。例えば割り込み入力端子は、L/Hを固定したか。
- マイコンのデフォルト周りの確認はしたか。デフォルトが入力の場合、その経路は起動直後にHi-Zになっている。例えばこれが出力になる場合、後段のデバイスはHi-Z入力でも問題ないか?
- シリアル通信TxDとRxDについて、通信IC間のTxDとRxDを接続したか。どちらもTxDまたはRxDを接続していないか。
- IC入力をH固定するときは10kプルダウンをつけたか。←GNDは?抵抗入れる?
- むき出しのI/FにはESD部品を接続したか。⇒HDMI I/Fなど、人が触る可能性のある端子は静電気対策が必要。静電気が入ってしまうと、そのI/Fに繋がるICを壊してしまう可能性がある。
- 速い信号に用いる終端抵抗は、特性インピーダンスの値と一致させたか。
- IC(バッファもマイコンも)の入力は不定状態対策をしたか。(ASICは内部PU/PDがある場合が多いため確認する)
電源周り
- SW Reg.のフィードバックループに使用する分圧抵抗は±1%を選択したか。
- 電源ICの入出力側にはバックアップコンデンサを配置したか。
- FETによって生成される電源ラインには、FET直後にバックアップコンデンサを配置したか。
- FETによって生成される電源ラインには、ジャンパーラインを用意したか。
- 各電源ラインには消費電力測定用のジャンパー抵抗を接続したか。1005の制約が無い限り、1608が良い。
アナログ回路
- 増幅回路のゲインを決める抵抗には±1%以下を使用する(誤差によるシステムへの影響を計算して何%が必要か判断する)。
- フィルター部の周波数特性を決める抵抗・コンデンサには±1%以下を使用する(誤差によるシステムへの影響を計算して何%が必要か判断する)。
→例えば0.1%を使用したとしても温度変化、経年変化に対しても精度を保てるわけではないため、高精度な回路では誤差だけでなく環境依存も十分に考慮する必要がある。
説明一覧
アンカーでとばす
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